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住宅地図から見た生活の変化

仕事柄、住宅地図をよく見ます。
最近はパソコンやコンビニのコピー機からも
手に入れられるようになりました。とても便利。

その住宅地図の巻末には、
集合住宅の各室入居者が別記になっています

しかし近頃は、マンションの集合ポストに
名前を表示するお宅がほとんどありません。
ほとんどが空欄になっており、もう意味をなしていません。

一方、何十年か前の住宅地図を見ると
集合住宅の別記、例えば「〇〇荘」のそれこそ101号室から205号室まで
漏れなく名前が出ています。

この差は、一体なんなんだろう?
ふと考えてみましたが・・・
当たり前っちゃ、当たり前です。

当時の個人の連絡手段といえば、とにかく郵便。
SNSはありませんし、電話は有線。
その電話にしても、市外局への通話はかなり割高。

いまほどは、手軽で安価な手段でもありません。

また電話は引いていないから、
電話のあるお宅にかけ「呼び出し」てもらう
そんなお宅もありました。

店で買った品物の配達はしてくけれど、
個人から個人宅へをモノを送る手段は
郵便小包以外はないに等しい。

昭和35~40年ごろは、
今よりもずっと物騒な世の中なのに(※)
いや物騒なだけでなく、悪質ないたずらもあったのに、

にもかかわらず、
なぜわざわざ表札を出してたのか?

それは、
とにもかくにも表札を出しておかないと、連絡の取りようがない。
日常生活に支障をきたしたからでしょう。

当たり前ですが
50年以上も経てば、世の中は激変します。

知り合いに手紙を出すこともなくなれば、
電話は携帯。その電話すらしなくなってきている。
知らない人からの電話は詐欺だから出ないというご時世。

連絡手段はSNSで事足りますし
そりゃ表札なんか出さなくなるはずです。

調査に行き詰りを感じたときに、
古い住宅地図を閲覧し、ヒントや打開策を求めるのですが・・・
そんなことばかり考えているので、中々アイディアが湧きません(笑)

※凶悪犯の件 令和2年:4,444件 昭和35年~40年:14,000~16,000件
警察白書等より 令和のデータ 昭和のデータ

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