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特防連で講演

特防連という団体をごぞんじですか? 正式名称「公益法人 警視庁管内特殊暴力防止対策連合会」、泣く子も黙る…というような団体で、担当部長は元警視庁OB。幾多の修羅場をくぐったであろうその風貌に、私、初対面のとき少なからずびびりました。しかし強面であるほど、打ち解けていきますと味があります(苦笑)

■会社謄本も捜査資料

さてこの特防連、都内の各警察署に支部がありまして、特殊暴力に関する研修や啓もうを行っています。1月17日に蔵前地区の研修会で講師を務めました。
警察と縁もゆかりもない私が、どうして特防連で講師をさせていただいているか?一昨年の12月、商工会議所で会社謄本の読解セミナーを開催した際、受講された方があるゼネコンの総務にお勤めで、警視庁のマル暴担当OBでした。
「現役の時に、ここまで謄本を読み込んでおければ、捜査のときも……」
大いに持ち上げていただき、特防連の研修講師にねじ込んでいただいたというわけです。捜査においても、会社謄本や不動産謄本を参考にするそうなのですが、私がセミナーでお話しているように細かく分析するまで、「手間も暇もかけられない」というのが実情なよう。

■警察とやりとりする際に…

特殊暴力の相談を当局へ打診する際に、会社謄本や不動産謄本が有効なツールであることは、特防連の方も認めています。各謄本類には、利害関係者の固有名詞(個人名、法人名)や住所が載っていますから、これを使わない手はない、と。
特防連の方から伺いましたが、こんな事案があったそうです。特防連の会員がある会社で商談をしていた。そこの社長は普通の人に見えるのだが、会社の出入りしている人たちがかなり崩れた感じがする。そこで、その会社謄本(現在謄本と閉鎖謄本)、本店住所の不動産謄本を取りよせて、特防連に照会してもらった。すると、謄本の一部情報が反社会的組織のそれと一致したといいます。

■情報を分析するだけでなく…

私は、「会社謄本から怪しげな雰囲気をつかみ、リスクヘッジを事前に行なう」ことを講演の内容/目的にしています。しかし、私たちが自力で分析するのにも限界はある。そこで具体的な情報をもとに「特防連」で照会してもらう、というのは非常に有効な手段だなぁと思いました。特防連サイドでも、「なんとなく怪しい」では検証しようがないが、謄本のような情報があれば照合もしやすい。また照合した情報は、特防連のデータベースに新たに蓄積させる…、という好循環が生まれる。

講義を進めていきながらも、私も勉強になった研修会でした。

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