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パクリ屋に用心する⑧

グルメンピック事件を題材にして
架空会社の会社謄本のセミナーを、
税理士法人で行っていた時のことです。

この資本金を見て、すかさず
「あ~、たしかにこの会社、おかしいね」
そんなことを先生方が口々にされました。

「どうして、すぐお分かりになりました?」
「だって、この資本金だと、全額損金で落ちないよ、交際費が」
「なるほど……」

→ 交際費等と損金不算入の額の計算
「大きな会社でない限り、わざわざこんな資本金にしないですよ」
流石に税金のプロです。

グルメンピック事件の企画会社は、
資本金が億を超えるので「信用のおける大きい会社」を
演出する狙いがあったよう。

事実、被害者の中には
「資本金が大きいから信用してしまった。」
とコメントする方もいらっしゃった。

しかし、税務のプロが見ると
そんなもったいなこと、わざわざするか?これは臭う…
と見えたようです。

資本金の額だけを見て、
インチキが潜んでいる…と疑うのは高度な知識が必要です。
上のように架空登記を見極めろと云うのは無理な話。

しかし、ウソとでっち上げを重ねれば
どこかでボロが出るというのも、
これまた真実。

会社謄本を見る際に
「ここだけはチェックするぞ!」
自分なりの勘所を磨いておきたいものです。

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