数年前、世間をお騒がせした「グルメンピック事件」を覚えていらっしゃいますか?
味の素スタジアムにご当地グルメのコンペを開催するとして
多くの飲食店に声をかけては、出店料をネコババしトンズラした詐欺です。
前回のようにこの企画会社の会社謄本を取ると
社長が短期間で変わっています。
この半年間のうちに社長が3人目、というのが分かります。
代取の「就任」が2回出てきますから。
一般常識では考えにくい。ひどいお家騒動とも映ります。
そしてこの会社、しまいには、
1億円以上の金銭を詐取して
連絡が取れなくなってしまいました。
被害に遭った方々が警察に届け、
事の次第を重くみた当局が
捜査を開始、逮捕に至りました。
その結果明らかになったのは…
ついこの間まで漫画喫茶でぐうたらしていたのが
「金、やるから、おまえ社長なっとけ」って
こんなバカな話が通用しますか?って話です。
会社で内紛が起きていたわけでもなく
ただ単に、実態のない架空会社だった……
そんな一端が見て取れます。
関係者が続いて逮捕される中
キーマンが明らかになりました。
この指南役は役員にも登記されていません。
黒幕にあやつり人形役、そんな役割です。
キーマンが役員に登記されていない会社は悪い会社、ではありません。
しかし、生活貧困者が、金に目がくらみ、
危ない会社の代取に就任する例は後を絶ちません。
ビジネスマンの常識に照らし合わせ、
会社謄本を眺めてみれば落とし穴にはまらず、
不良債権に追いかけられる危険も少なくなります。
この事件の後追い記事を見ることはありませんが
払った金が戻ってきたとは思えません。おそらく泣き寝入り。
甘言には十分注意し、詐欺に対してしっかり防御したいものです。
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