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【行動調査】尾行は浮気調査だけのものなのか?

調査業の棲み分け

ビジネスでも、実は利用されている行動調査

「尾行だの張り込みだのって、浮気調査でやるんでしょ?」
行動調査の話題になると大半の方がこうお答えになります。もちろん間違ってはいませんが、正解とも言い難い。夫婦間のもつれで利用されているだけでなく、企業でも大いに利用されているといっていいのです。「横領の証拠集め」「保険金詐取を疑われる人物の行動パターン把握」「勤務先の把握」「特殊な株主の立ち寄り先は?」「住まいの特定をしたい」など。またお客様からの依頼を受けて調査するだけではありません。聞き取り調査ではどうしても情報があつまらないとき、見積額とにらめっこしながら調査の一手段として利用することもあります。

行動調査は料金とリスクを事前に把握すべし

「浮気調査を考えているんですが、『尾行』って取り扱っていますか?」
“尾行・張り込み”、いわゆる“行動調査”というのは、聞き込み主体の調査に比べ費用がかさみます。「1日12時間を○○日間実施するとなれば…、軽の新車を購入するくらいの金額になりますね」と申し上げると、多くの方が「えっ、そんな高いんだ・・・。じゃあ止めておきます」と答え立ち消えになる。もちろん条件さえ折りあえば、浮気調査であろうと何だろうと喜んでやらせていただきますが。(→ 料金一覧表 をご参照ください)
調査の現場では、考えてもいなかったことが必ずと言っていいほど起こります。最たる例が「対象者を見失う」。そして「対象者が家から出てこない」。まず以って思うようにいきませんし、依頼者が教えてくれた行動パターンは8割方裏切られる。こうした想定外の出来事、調査がはかどらない原因・障害、すなわち「リスク」。これをお客様とどのように共有するか?とても重要な作業になります。正直面倒ではありますがけれど、この意思疎通をないがしろにしたり、端折ったりするから、トラブルになるのです。(→ 国民生活センターの苦情例

尾行できなかった原因はどこにあるか?

「尾行に失敗した時、調査員に落ち度はあったか?」調査会社としては、ここをしっかり対処しなければなりません。調査会社がミスをしていれば料金をいただけませんが、では尾行ができなかった原因が不可抗力だったらどうするか?例えばですこんなことが実際にありました。車を尾行していたら、赤信号で堂々と交差点を突破。しかもそこには交番があった・・・。法令を破ってまで車を追いかけろとは、いえません。しかし依頼者は現場の状況など分かりません。「不可抗力なんてウソじゃないのか?!」と言われる可能性だってありますね。「どうしても追いかけられなかった」「いや、お宅はうそをついてる」水掛け論になるのは目に見えています。こうなったらもう、互いの信頼関係は破たんです。
「事前に想定できうるリスクを、依頼者にたくさん説明できているか?」私がリスクの事前説明にこだわるのは、こうした理由からです。「調査にか取りかる前から、失敗したときの言い訳ばかりじゃないか、この調査会社は・・・」そう思われる方なら、私は仕事をお断りするでしょう。尾行がうまくいったときのメリットは、お客様が一番わかっています。逆に云うと、メリットの説明など要りません。しかし、リスクには目が行き届かないのが、お客様というものです。行動調査の依頼を受ける際には、しっかりと「リスク」の説明をすべきと考えます。

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