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パクリ屋に用心する⑫

会社の出資者である「株主」。
元手を出した人(株主)は会社謄本に登記されていません。
一方、経営に従事する人は「取締役」として、登記されています。

会社謄本の目的は、会社の信用維持だそうですが
その役割を担うのは、当然経営者サイド。
従って経営陣が登記され、株主が登記無関係なのは、ある意味当然です。

考えてみれば、一部上場など公開株を持っている人が
いちいち登記されることになったら
たいへんな労力になってしまいますよね。

ところが中小/零細企業の場合、
元手を出した人、イコール経営者ではないでしょうか?
しかも日本の場合、99.7%が中小企業です。

ここにエアポケットが生じます。
隠れ蓑といってもいいでしょう。

こういう事件がありました。

この事件からは分かること、それは…
詐欺会社やフロント企業の場合、中心人物が表に出られません。
容易に検索され、逮捕記事などが暴かれてしまいます。

ですから、キーマンでありながら
取締役には登記が出て来ません。
どういうポジションを演じているのか?

取締役でもないのに、社長よりも経営者然とし、
名刺を交換すると「相談役」「最高顧問」「会長」といった肩書。
新聞記事のケースでは「コンサルタント」。

事件が表面化すると、こういう人たちは大抵「実質的経営者」。
登記に出てこない理由を探すのも
その会社の闇を知る大切な手掛かりになります。

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